EDU

2012年、こんにちは

きょうは1月3日です、周りはお正月ムードなのに私はなんだかお正月という気分がしなくて、お正月を演じている世界で暮らしているような気分。へんなかんじ。
去年もあまり映画を見ることはできなかったなぁ、やっぱり東京で大学生活を送っていたころが一番時間もあったし、環境も恵まれてた。しかも大学生のころは映画の手帳を一冊作って感想をちょこちょこメモしていたのだけれど、それをすっかりやらなくなってからはぼーっと映画を見るようになってしまって。映画の感想でも日記でも、今年は自分が考えたことや感じたことをこまめに書きながら生活してゆきたい。

去年見た映画の中から印象深かった作品をいくつか。
 ・『ソーシャル・ネットワーク』(デヴィッド・フィンチャー
 ・『刑事ベラミー』(クロード・シャブロル
 ・『ゴダール・ソシアリスム』(ジャン=リュック・ゴダール
 ・『人生万歳』(ウディ・アレン
 ・『日本侠花伝』(加藤泰
 ・『千石纏』(マキノ雅弘
 ・『ブンミおじさんの森』(アピチャッポン・ウィーラセタクン
 あと作品ではないけれど、『中央評論』no.276に掲載された堀禎一監督の『リミッツ・オブ・コントロール』論も去年読んだ文章のなかで特に印象深かったたものの一つ。私はこれを震災についての文章だと勝手に思い込んでいます。

あと文学では、綿矢りさ勝手にふるえてろ』が面白かった。川上未映子のブログ『未映子の純粋悲性批判』でよんだエッセイ「すべての後に残るもの」もたいへん美しい文章でした。なにかの文芸誌で目にしてメモしていた言葉だけど、震災以前に川上未映子はこんなことを語っています。

―いずれ何もかもが消滅してゆくなかで、しかしわれわれはたしかに一緒にこんなふうな夢をみたのだと、生きたのだと―そんなイマージュとしか言いようのないものをつなげてゆきたいという祈りのような願いがあるのじゃないでしょうか。

「すべての後に残るもの」は、まさに南三陸町のイマージュをわたしに届けてくれた文章でした。

今年も相変わらずお金がないのでたくさん映画を見ることはできないかもしれないけれど、一つ一つの作品に誠実に向き合いたい。