EDU

『女の中にいる他人』(成瀬巳喜男)

シネスコっぽいけど、何かちがう!」と思ったら、「東宝スコープ」という東宝独自のアスペクト比なんですって(wikipedia先生より)。へぇ。

この頃の日本映画で音楽が印象的な作品って(武満でさえ)あまり無かったから、新珠三千代が毒殺を決心するシーンでそれまで繰り返し流れていた曲がヴァイオリンのロングトーンになる流れにはびっくり。回想として挿入される喪服の女のバストショット(強烈!)や踊る若者、性癖、小林桂樹のオーバーな表情、いたずらに部屋の電気をつけるシーンの照明(100対0のコントラスト)などなど、印象の強い要素がモリモリ織り込まれてるのに作品全体の勢いは決して強くないように感じた。これは新珠三千代の力でしょうか。若林映子カッコイイ!