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バルザックをばかにすると殺すわよ

すこし早起きして『大きなアパルトマンにて』(パスカル・トマ、2006年、仏)@日仏。虚構と現実のゆらぎの中で自由に、というか彷徨いながら暮らす人々。ピエール・アルディティがブッ飛んでて素敵。
映画のあとは久々の上野。国立博物館で兎年にちなんだ展示ブースがあって覗いてみたら、ウサギの仮剥製(本物のように形作られたものではなく、皮だけがびろーんってなってるやつ)が展示されててあせった。
夕方にはふたたび『ゴダール・ソシアリスム』。初見時ほど大きな衝撃はなかった。けれども、冷静になって観ると第一楽章の圧倒的な海の美しさと、マルタン家を描いた第二楽章に感動した。フロリーヌとリュシアンはゴダールの子供だ、と思う。「ノー・コメント」と突き放しつつも決して冷たくはないゴダールのまなざし。カモメの鳴き声とも男の笑い声ともつかない音や変化する定位など、方法(異なるふたつの対峙だけでなく変化を伴う持続的な横滑り)だけみれば、別に目新しくはない。でもなぜだか「良い」と思える。
映画の帰り、泊めてもらってる友人から「トイレ壊れたから、外で済ませて帰ってきて」との連絡。私が壊したのかと一瞬あせる。22時から修理作業始めて、終わったのは26時でした・・・修理のお兄さん、どうもありがとう。