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マキノ雅弘『千石纏』と『女賊と判官』。ひさびさのフィルムセンターでした。
『千石纏』は江戸っ子の力士と纏持ちのやりとりが気持ちいい。喧嘩が原因で部屋を追い出された力士の不動山が道中、纏持ちの長次の母親の話を聞くシーン。頭を下げながら話す母親と話を聞く不動山の目線の高さを、座敷の造りをうまく利用してできるだけ等しくなるようにしている。ここで不動山が見下すような構図だったらきっと不動山のキャラクター自体もちがったように印象的付けられていたと思う。地味だけど、とっても大切なところ。最後の方でも、これまで頑固で強気だった盲目のお父さんが転んで娘に抱きかかえられ、目線…というか位置によって関係が逆転して一気に弱者となる。
『女賊と判官』は子供がうたう歌も含めて、音楽が本当に楽しい!ジャズっぽい曲もかっこよかった。二本目で少しウトウトしてしまったので、また見直したいです。