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水道橋の下を神田川が流れる

夏がきたな、と思わずにはいられない、暑いあつい一日だった。渋谷から後楽園まで歩いたのだけれども、人や街を眺めながらただひたすら歩くのはほんとうに楽しかった。四谷、飯田橋あたりを歩きながら「ああ、東京は川が流れるまちなんだなぁ」としみじみと思った。学生時代は多摩に住んでいたから何とも思わなかったけれど。川は良い。海や湖だって素敵だけど、川というものは流れがある。水が流れるし、街を流れる。
母校の後楽園キャンパスは相変わらず不思議な雰囲気。おととしの学会以来だな。建物は多摩とぜんぜん違うのに、中の掲示板とか案内が多摩と同じだったりするから、とっても違和感がある。

筆記試験がひと段落したので映画にいきたいけど、なんだか気分が乗らない。きのうだっけか、報道ステーションで古館さんが「生きるということは、辛いことです。常に悲しみがつきまといます」というような事を言っていて、少し気持ちが楽になった。当たり前のことだけど、だれでも苦しむし、だれでも悲しむ。しかしそれでも生きる。

和合亮一『詩ノ黙礼』を書店で立ち読み。おそらく何十年、何百年経っても読まれるであろう言葉たち。「高台へ…」と最後まで呼びかけながら死んでいった女の子の、澄んだ美しい声が頁から聞こえてくるようだった。
まだこの書物を手に入れる心の余裕が無い。