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toeic。11月に受験したときよりもダメだった。反省。
帰りに図書館で蓮實重彦『齟齬の誘惑』と鈴木雅雄『ゲラシム・ルカ ノン=オイディプスの戦略』を借りる。『齟齬の誘惑』は普通のエッセイ集かと思いきや、「齟齬」というキーワードのもとに東大総長時代の祝辞や学内新聞への記事をまとめたものだった。「塔から寄港地へ」という言葉が印象的。アメリカでは出身大学とは異なる大学の院に進学し、そしてまた異なる大学で助教とか研究員のポストをみつけるのがあたりまえだと聞いたことがある。このような流動的なシステムが日本のようなピラミッド型(頂点に東大・京大)ではなく、トップの幅が広い台形型を形作っているんだそうです。蓮實元総長はこの本のなかで、大学とは寄港地のように色々な人々が訪れては交流し、離れてゆく寄港地のようでなければならないと語っている。十年も前から問題視されていたことが、いまだに解決されてないという事実に驚く。「大学」という組織のあり方についてとても魅力的な言葉で語られていて、ますます大学で働きたいと思った。さいごに少しだけ映画に関する文章あり。

齟齬の誘惑

齟齬の誘惑

上記二冊といっしょに『優雅なハリネズミ』の邦訳も借りたけど、さいしょの数十ページで読むのが辛くなる。他人を小バカにした人間が二人も出てきて、その上それぞれが一人称で語る物語なんてキツいです。