「劇的3時間SHOW」
ホウ・シャオシェン監督×一青窈、蓮實重彦。10分くらいだけど、ダイジェストがアップされてます。監督の口から「模索」という言葉がでてきて正直びっくりした。なんというか、ホウ・シャオシェン監督の作品ではすべてが必然、という印象があったので。
http://www.geki3.jp/3minute/index03.php
『ヒズ・ガール・フライデー』(ハワード・ホークス、1940年、米)
地震以来、映画を観ることができませんでした。というか「観たい」とは思っているんだけど、セットしたDVDの再生ボタンを押せなくて。その間に『スプリング・フィーバー』の上映は終わるし。きのうもツタヤのすぐ目の前まで行ったのに、お店のなかに入れなかった。きっと、テレビの色々な映像が目にこびりついていたんだと思う。物語の世界にとびこむことが出来ないというか、なんというか…でも今日は久々に映画を観ることができた。大好きなホークスの『ヒズ・ガール・フライデー』。実は四日くらい前に少し再生してみたけど、その時はやっぱり見れなかった。今日がほんとうに、やっと。
私は物語の力を信じている。しかし、物語を信じているこの私自身が物語に接することができなかった地震以降の数日間の気持ちをどのように整理していいのかわからない。
いまは小津が観たい気分。ロメールも。
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地震から数日たって、やっと冷静になれました。これまではずうっとパソコンの前で情報収集し、消えてしまった町に向かって「おかあさん!」と泣き叫ぶ少女の映像で頭がおかしくなったりしました。
でも今自分ができることといったら募金や節電くらいだし。被害のなかった私が必要以上に悲しんだり心をいためるよりも普通の生活をすること、そして今回の地震を五年後、十年後、そして二十年後もずっとずっと忘れないでいることの方が大事だと自らに言い聞かせて、自分のやるべきことを一つずつやっていくしか無い。
「鎮魂の黒き喪章を胸に、今は真っ白の帆を上げる時なのだ。愛される存在から愛する存在に変われ。愛に受身は無い」―――立教新座高校の校長あいさつより。まだまだ寒い被災地のみなさんのご無事を、沖縄より心から祈っています。そして、地震で楽器を失った子供たちが一日でもはやく再び演奏できますように。音楽の力を、吹奏楽の力を信じています。がんばって。
『キック・アス』
体調が悪かったのもあってイライラしてしまい、ツイッターで「駄作」と言ってしまった『キック・アス』ですが、一日置いて冷静に考えてもやはり好きになれなかった(私にとって)珍しい作品です…
まず主人公のキャラクターがわからない。誰かを助けることのできない無力さが嫌でヒーローになったはずなのに、自分のコスプレをしたためにキック・アスと間違われて殺された人間に対して何の反応もない。というか、何の反応も描かれていない。人を救いたいという正義感があるなら、普通は「自分のせいで…」って思うんじゃないのかな。これは「話の筋が通らない」ということではなくて、作り手の仕事の甘さだと思う。本来主人公が取るべき反応が描かれていないから、私には主人公が凄く無責任な人間にしか見えなかった。
そして、ヒット・ガールとビッグ・ダディがヒーローになるきっかけでもある過去についても、アメコミ調のマンガにしてペラッと語る程度。これでいいの?映画なのに?色々いいかげんだと思います。
とはいえクロエ・モレッツだけは素晴らしかったよ。これからどんどん活躍してゆくんだろうね。期待。
ところで最近のストレスったら半端ないので大好きなバインを聴いてどうにか生きてます。でも一番聴きたいanother skyのディスクが無いから逆に死にそうでもあります。
かっこいいね、バインは最高だねぇ。高校時代、亀ちゃんのマネしてスティックに滑り止め用のグリップテープ的なサムシングを巻いたりしましたが、巻くのが下手で左右のバランスがおかしくなり逆に叩きにくくなったことがございます。