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WHATEVER WORKS

ウッディ・アレン『人生万歳』@桜坂劇場。ラリー・デヴィッド演じるボリスのシニカルな言動一つひとつが面白くって、最初から最後まで笑いっぱなしだった。 アレンのボリスの描き方はほんとうにすばらしくて、彼の皮肉が嫌味を通り越して他人への甘えという…

Lady Yakuza

『緋牡丹博徒 花札勝負』@桜坂劇場。やっぱシネスコはスクリーンで観るとぜんっぜん違う!!画面を部分的につかって観客の眼を左右に振り回す(?)加藤泰の作品だからなおさら。金原組に殴りこむお竜を背後から追った手持ちキャメラのリアルなぐらつきに興奮…

toeic。11月に受験したときよりもダメだった。反省。 帰りに図書館で蓮實重彦『齟齬の誘惑』と鈴木雅雄『ゲラシム・ルカ ノン=オイディプスの戦略』を借りる。『齟齬の誘惑』は普通のエッセイ集かと思いきや、「齟齬」というキーワードのもとに東大総長時代…

『フィリップ、きみを愛してる!』

去年の夏ごろにどっかから作品のチラシをもらってきて、地味に楽しみにしていた作品。いくつもの嘘を乗り越えて結ばれるゲイカップルの物語。 ジム・キャリー演じるスティーヴンの回想で物語は始まるんだけど、この冒頭がテンポもいいし面白い。事故で顔面ボ…

『ソーシャル・ネットワーク』(デヴィッド・フィンチャー、2010)

マークが早口でまくし立てるファーストシーンもすごいんだけど、私はボートの場面に圧倒されてしまった。ウィンクルボス兄弟登場のシーンでもあるボート部の練習風景での、橋の下からすーっと何艇かのボートが出てくるショットも恐ろしく美しかったし、オラ…

FiFi!!

ちょうど一年ぶりのN響定期公演。『展覧会の絵』が大好きというわけではないんだけれども、打楽器セクションのすばらしい演奏に目を涙で潤ませる。いつもいつもN響の演奏を聴く度に、「打楽器をやっていて良かったなぁ」と幸せな気持ちになれる。楽曲、オ…

バルザックをばかにすると殺すわよ

すこし早起きして『大きなアパルトマンにて』(パスカル・トマ、2006年、仏)@日仏。虚構と現実のゆらぎの中で自由に、というか彷徨いながら暮らす人々。ピエール・アルディティがブッ飛んでて素敵。 映画のあとは久々の上野。国立博物館で兎年にちなんだ展…

『ゴダール・ソシアリスム』(ジャン=リュック・ゴダール、2010年)

ついにゴダールの新作を観てしまった。映画を観るようになって四年経ったいま、はじめて。 私が映画を見るようになったのは2007年で、そのときすでに前作『アワーミュージック』から三年が経っていた。だからジャン=リュック・ゴダールという監督は私たちと…

Carmen revinet au pays

年末に高峰秀子が亡くなったと知ったときは一瞬「えっ!」と驚いただけだったけど、数日経った今日『稲妻』と『二十四の瞳』を観て、なんだかしんみりした気分になっています。大好きな女優さん、というより大好きな女の子でした。『放浪記』では彼女の演じ…

初校

紀要に掲載してもらう卒論要旨のゲラが届きました。10ページ程度とはいえ自分の文章が紀要の体裁で編集されてるし、「初校」ってスタンプが押されてあったりで、物凄く感動した。頑張って良かった。ちょっと抱きしめたもん(シワがつかない程度に)。完成し…

初めてハローワークに行ってきました。エクセルとかpcスキルアップのための講座とか紹介してもらおうと思ったんだけど、公務員試験の受験もあるし、ちょうどいい時間&レヴェルのプログラムが無かった。残念。 時事でおなじみのジョブカフェで就活関連の本を…

2010年をふりかえって

2010年は自分にとって大きな一年になりました。まず大学院入試。試験当日の1月23日、問題用紙をめくった時にこれまでの「点」が少しずつつながって一つの「線」を形作るのを感じた。結局二次で落ちて合格することはできなかったけど、沢山苦しんだし、ほんと…

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(デヴィッド・フィンチャー)

公開当時にはなんだか気が向かなくて観に行かなかった作品。たしか予告編が好きじゃなかったんだよなぁ・・・若々しくバイクで駆けるブラピのショットが嫌だったし、勉強が忙しくて映画館にはあまり行けない時期だったし、何よりVFXに拠るところが大きい作品が…

TOEICの結果

がとどきました。スコアは785点。リスニング420点、リーディング365点。二年前?くらいに受験したときは670点だったから100点以上upしたと考えたら嬉しいけど、あと3問で800点と考えると悔しい。 仏検が終わってからの一週間で模試を一日一回やって軽く復習…

joyeux noel

一昨年はレポート8本の締め切りに追われ、去年は大学院入試目前、ということでここんとこクリスマスに気分が盛り上がることなんてこれっぽっちもなかったのですが、やはり今年も体調悪くて最悪な感じのクリスマス。もーなんだよー 去年のクリスマスは図書館…

わすれたころに

仏検一次の合格通知が届きました。自己採点よりも点数高かったってことは、書き取りが思ったより出来てたのね。よかったよかった。来月は約一年ぶりにフランス語を話します。教授から「よかったね、院試は仏語の面接無くて・・・」って嫌味を言われる位ボロボロ…

東京滞在記 四日目

午前中は新宿でカバンを探す。来年は面接もあるし、ビジネスにも持てる&大学生っぽくない鞄が欲しかったのだけれども、なかなか丁度良いものがみつからず。ポールスミスはんはデザインはかわいいけど、よーく見たら縫い方がちょっと甘かったし、展示されて…

東京滞在記 三日目

『はなればなれに』@ゴダール映画祭。愉快。くるぞくるぞ、もうすぐダンスシーンくるぞ!と思いながらニヤニヤして観る。小沼純一さんが『はなればなれに』の音楽が結構凝ったものだと言っていたのに(http://cinefil-imagica.com/dvd/column/0022.html)、…

東京滞在記 二日目

この日はゴダールざんまい。シャンテで『気狂いピエロ』『右側に気をつけろ』『勝手にしやがれ』の順に鑑賞。上映前に流れたソシアリスムの予告編でががががーーーんと衝撃を受ける。やはりパソコンの画面を通して見ていた映像がスクリーンに映し出されると…

東京滞在記 一日目

前日最終便で東京に着き、さっそく早起きして大学時代のバイト先へ。忘れられてるかなーと思ったけど、みんなちゃんと覚えてくれてたから安心した。大学に近い高幡不動はほんとうに落ち着きます。駅を出てお店まで向かう道の途中にある川の辺りでは空が高く…

朝から労働し、昼にさささっと喪服に着替えて昨日亡くなった高校時代の恩師の告別式へ。まだ53歳だった。 最後に会ったのは一年前、高校の創立記念芸術祭リハーサル中のステージ裏だった。地元だけでなくドイツや東京から出演のため駆けつけた同期たちとおし…

といっくおわった

きのうはTOEICでした。仏検の一週間あとにtoeicなんて、ほんとに無理なスケジュールを組んでしまったなぁと後悔していたけど、へろへろになりながら頑張りました。えへへ。年明けにもう一回受験しようかなぁと思っています。リスニング対策に力を入れればも…

ひとだんらく

仏検一次試験。意味わかめなスペルミスで点落としたのがとっても痛い。ばかばかばかばか。去年は仏語の論文読んだり院の受験もあったからけっこう語彙は増えたかなぁと思っていたけど、やはり仏検は仏検でそれなりに対策しないとダメだということがわかった…

『味見したい人妻たち』(城定秀夫)

初監督作品とは思えないクオリティの高さと、すでに作風が確立されていたことに驚いた。はじめっから映画に対して明確なヴィジョンを持っていたということなのか。高校生役の男の子の髪型のせいですっごく古く感じたけど、2003年の作品ですって。で、映画観…

「『黙過』から『共苦』へ」

ことしの6月ごろに読み始めて、しかし気付けば数ヶ月もほったらかしにしていたドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』を再び読み始めました。新潮文庫の下巻から。週刊読書人に掲載されていた亀山郁夫さんの講演会採録を読んだのがきっかけで再びページをめ…

CONNAISSEZ-VOUS CHABROL?

カイエのシャブロル追悼号が届きました。とても状態のいいものを送ってくれてどうもありがとうございます、紀伊国屋書店さま。 表紙に書かれた「あなたはシャブロルを知っているか」の文字、画像で見ると少し解りづらいけど、実際は昔のカイエの表紙を思わせ…

「xマイナスa乗」は「xのa乗分の1」

経済の問題でわからない所があったので義姉に聞くと最初は「え、なにこれ!」と言われたものの、五分後には思い出したらしく「そうだ、xの乗数aの値がマイナスだと『xのa乗分の1』と等しくなるんだった!」と教えてくれました。高校を卒業して十年以上経つの…

soigne ta droite

film socialismeの上映が12月18日に決まったようで、「やばい、早く東京行きの計画立てなきゃ!!」と思った次の瞬間に「11月27日からゴダール映画祭」の文字を目にしてさらに動悸、そして『右側に気をつけろ』のタイトルを見つけて自分の中の何かが壊れた。ぜ…

『北の橋』(ジャック・リヴェット)

あまりにも自由なこの物語を楽しめるようになるには、あともう少し時間がかかりそうです。今はただ怖い、というか異物感。「なにこれ!?」という感じの。撮影はルプチャンスキー。じめっとした質感が伝わるすばらしい画面。舞台がだんだん殺風景な場所に移さ…

『ぼくの彼女はどこ?』(ダグラス・サーク)

大学の授業(藤崎さんの方)で観て大好きになった作品。授業では三回に分けて観たんだったかな?今回はじめて頭から終りまで通して観て、絶妙なスピード感に驚かされた。物語の展開も速いし、ブレイスデル家の人々は早口だし、わんこと娘のロベルタがちょこ…